小児科 子どもの救急処置

2011年4月30日土曜日 12:42

【トピックス】 こんなときどうする?〜子どもの救急処置〜

 休日や夜間にかぎって、お子さんの体調が悪くなったことはありませんか?病院もやっていないし、どうしよう・・・と、お困りになることも多いと思います。そこで、おうちでできる処置・どんな場合はすぐに病院へ行ったほうがいいかをお話します。当院で夜間・休日に受診または電話相談のあるお子さんの病気について、
1位 発熱
Sealed2位 咽頭痛・咳
Yell3位 吐き気・嘔吐
Money mouth4位 腹痛・下痢

でした。その他にも転倒、火傷などのけがでの受診もありました。 

【1 発熱】
★40℃くらいまでは、「機嫌がよい、よく眠れている、水分がとれる、どこにも痛みがない」など熱があっても普段と変わらないようならすぐに受診する必要はありません。
★ただ生後3〜4ヶ月以下の赤ちゃんは38℃以上の熱があったら夜間・休日でもすぐに受診してください!!★「熱があり、痙攣を起こす、元気がなくぐったりしている、呼びかけに対する反応がない、呼吸の状態がいつもと違う、おしっこの回数 が少ない、水分の摂取が長時間できていない、顔が青ざめている」といった場合にはできるだけ早い受診をお勧めします。そうでない場合は通常の診療時間まで待って受診しましょう。【お家でできる処置】
・厚着をさせすぎないようにしましょう。厚着をするとかえって熱があがってしまいます。
・お部屋は涼しく、お布団で体は温かく。お部屋が暑いと厚着と同様に熱が上がってしまいます。
・クーリング
 高熱で辛そうな時、わきの下、足の付け根に大きな動脈が通っているのでそこを3時間くらい冷やしてあげると楽になる場合があります。熱を下げる効果はあまりありませんが、お子さんが嫌がらなければ頭を冷やしてあげると気持ちがいいと思います。
・汗をかいたらこまめに着替えをさせましょう。
・少しずつでいいので水分をとらせましょう。

Sealed【2 咳】
★呼吸困難がない、機嫌がよい、水分摂取ができるような場合はお家で様子を見て大丈夫です。
★咳をするたびに吐く、ゼコゼコを伴うケンケン言うような咳が続く、とにかく咳が止まらない、呼吸が苦しそう、呼吸が浅くて速い、意識 がおかしい、咳もひどく熱も高い、顔色が極端に悪いといった場合にはすぐに受診してください。
★その他、機嫌があまりよくない、1日を見ると咳をしていることが多い、咳とともに時々吐く、そのような時には通常の診療時間に受診を。 
 【お家でできる処置】
・痰を出しやすくするために水分はこまめにとらせましょう。
・お部屋を加湿しましょう。
・家族の喫煙は控えましょう。
・とにかく安静に。長風呂は控え(シャワー程度で済ませる)、消化・のど越しのよい食事をとらせましょう。
Yell【3 嘔吐】
★1日に1〜2回くらいの嘔吐、水分がとれる、機嫌がよい、どこにも痛みがないといった場合は1回吐いたからといってびっくりせず、お家で様子を見てください。気になるようなら通常の時間まで待って受診してください。
★何も食べていなくても何回も吐く、吐物に血液や褐色様のものが混ざる、呼吸困難がある、意識がおかしい(視線が合わない・応答がいつもと違う)、長時間水分が取れず吐き続けている、機嫌が極端に悪い(泣き続けているなど)、おしっこが出ない、我慢できないほどの腹痛・胃痛、といった症状がある場合にはすぐに受診してください。
 !! 吐物の色にビックリせず、まず食べたものは何か考えてみてください。
 【お家でできる嘔吐の処置】
・少しずつでいいので水分をとらせましょう。
・安静にし、食欲があれば消化のよい食事(炭水化物から)をとらせましょう。
Money mouth【4 下痢】
★1日に1〜2回の下痢、機嫌がよい、水分がとれる、どこにも痛みがないといった場合はお家で様子を見て大丈夫です。
★1日に4〜5回以下の下痢、機嫌がいまいち、我慢できる腹痛がある場合には通常の診察時間に受診しましょう。
★1日に5〜6回以上の下痢がある、血便や繰り返す嘔吐を伴う、呼吸状態がいつもと違う、顔色が悪い、意識がおかしい(視線が合わない・応答がいつもと違う)、長時間にわたって水分がとれていない、おしっこがでない、我慢できない腹痛などがある場合はすぐに受診してください。 
 【お家でできる処置】
・少しずつでいいので水分はこまめにとらせましょう。
・安静にし、食欲があれば消化のよい食事をとらせましょう。
・便の状態を観察しましょう
【5-1 けが 転倒・転落(頭・体を打った)】 
★肉眼的にけががない、出血があったがすぐに止まった、打ったところにこぶができている、打った後すぐに泣いて意識は問題ない(視線が合う・応答がいつもどおり)、我慢できる痛み、このような症状の場合はお家で様子を見るか、通常の診療時間帯に受診してください。
★はじめは何ともなくても時間がたって変化があったらすぐに来院してください。
★出血が多く止まらない、顔色が悪い、吐いている、体に麻痺や痙攣がある、耳や鼻からさらさらした透明な液が出る、耳や鼻からの止まらない出血、変形がある、意識がおかしい(視線がおかしい・合わない、応答がいつもと違う)、呼吸がいつもと違う(荒く早いまたは遅く浅い)、38度以上の熱、我慢できない痛みがある、こういった場合にはすぐに受診してください。
 【お家でできる処置】
・打ったところを冷やす
・頭を強く打った場合遅れて症状が出ることもあるのでお子さんの意識状態はよく見ていてください。(特に24時間は要注意。その後2〜3日気をつけていてください)
・出血がある場合は清潔なガーゼなどで患部を押えます。(汚れていたら流水で洗ってから。)
【5-2  やけど】
★やけどの大きさがお子さんの手のひらより狭いくて水ぶくれがないときは通常の診察時間まで待って診察を受けましょう(できれば皮膚科へ)。
★やけどの範囲が広い場合、やけどの部分が白または黒くなっているとき、重症の判断がつかないときはすぐに受診してください。
 【お家でできる処置】
・まずしっかり冷やしましょう(流水、または氷水)。 冷やすことで皮膚深部への熱の伝達を防ぎます。感染を予防するため流水で冷やすことが理想的です。
 !! 市販されている冷却シートはやけどを冷やす効果はありません!使用しないでください。
・服を着たままのひどいやけどの場合は服の上から冷やします。(無理に服を脱がせると皮膚が剥れてしまいます。)最低30〜40分、痛みがなくなるのをめどに冷やしましょう。
・やけどしたところは触らないようにしましょう 。
Foot in mouth【6 誤飲】
★何かを誤って飲み込んでしまった場合はすぐに病院へ!!必ず商品名や成分が分かるものを持って病院へいきましょう。
 【すぐに吐かせたほうがよいもの】
  除草剤、パラコート、有機リン系殺虫剤、粉末脱毛剤、灰皿の水、タバコ、漂白剤、防虫剤、  油絵絵の具、アルカリ電池、ポスターカラー、除光液、油性インク、香水 など
 【吐かせてはいけないもの】
  塩酸・苛性ソーダ・ねずみ駆除剤・クレゾール・トイレ洗浄剤(強酸や強アルカリなどの腐食性物質)、灯油・ベンジン・ライター燃料(揮発性灯油類)、花火 など
 ※お金を飲み込んだ場合は吐かせると喉に詰まることがあるのでそのまま病院へ。
★以下のものは病院へは行かず様子を見て大丈夫です
  蚊取り線香、靴クリーナー、口紅、クレンザー、シリカゲル、線香、チョーク、入浴剤、粘土、練り歯磨き、糊、ろうそく
 【誤飲したときの看護】
・次の場合は飲み込んだものを吐かせてはいけません。
 6ヶ月未満の乳児
 意識障害、けいれんがあるとき
 重症な心疾患や不整脈があるとき
 強酸や強アルカリなどの腐食性物質を誤飲したときは絶対に吐かせず、すぐに多量の牛乳を飲ませて病院へ!
・液状のものは皮膚や目についていないか調べ、ついていれば流水で15分以上洗いましょう。
  (目に入った場合は必ず眼科でも診てもらいましょう)
・多量の水を飲ませることは、吐かせるための前処置として行なう以外はやめましょう。かえって毒物を溶かしたり吸収を促してしまいます。
参考になりましたか?特に夜中や休日、慌てて病院へ行く前にできることとして参考にしていただければ幸いです。でも、判断がつかないとき、心配な時は遠慮なく病院へ相談してください。看護師による電話での相談はいつでもお受けしています。