後期研修プログラムのご紹介

 小豆沢病院は、都内最小の基幹型臨床研修指定病院(2011年度より協力型に移行予定)として、「地域医療のプロフェッショナル」を目指す複数の初期研修医と後期研修医の受け入れを行っています。
 当院の後期研修プログラムは、研修終了後に中小病院を主なフィールドとして活躍する医師を目指す「病院総合医コース」、診療所を主なフィールドとする「家庭医コース」の2つが準備されています。ともに地域の第一線医療を担う力のある臨床医を育成するコースで、初期研修で培ったプライマリ・ケアを実践する基礎的な力量をいっそう発展させ、ジェネラリストとしての総合性のうえに一定の専門性(サブスペシャル)を持ち、2次救急に対応できること、そして病院・診療所での入院・外来の医療とともに、特に在宅と高齢者の分野で質の高い医療を展開できる力量の獲得を目指します。
 当院が在宅医療と高齢者医療を重視する背景には、DPC制度の広がりと超高齢化社会の進行という問題があります。
 DPC制度の広がりにより医療の標準化や効率化が進む反面、「治療の継続が必要な状態」や「急性期は過ぎたが様々な障害が残された状態」で、病院からの退院を余儀なくされる患者様が急増しています。一昔前なら病棟医療で対応していたような重症の患者様を在宅医療で支えることが求められる時代となり、往診が「外来の延長」から「入院機能の一部」へと変わりつつある状況に対応できる医師養成が求められているのです。
 また、超高齢化社会の進行は急激であり、2025年には65歳以上の高齢者率が30%(2007年は21%)を越えるといわれています。国民のほぼ3人に1人が65歳以上、そして年間死亡者160万人(2004年比で60万人増)が予想される「2025年問題」に、医療機関が高齢者医療の分野からどう立ち向かうかは、日本の将来にかかわる重大な課題であり、先に述べた在宅医療とともに今日の地域医療の中心テーマの1つなのです。
 そして、これらの医療を展開するには、病院内においては他職種とともにチーム医療を実践し、病院外に向けては地域の大小の医療機関や介護・福祉施設、行政も含めた地域連携をマネージメントできる力量が求められます。「家庭医コース」と「病院総合医コース」の2つ後期研修プログラムを通じて、医療・福祉のネットワークの要となる地域の中小病院・診療所で活躍できる「地域医療のプロフェッショナル」といえる医師を養成したいと考えています。

①家庭医コース 小豆沢病院家庭医後期研修プログラム「あずさわ」
  
 ↓クリックするとプログラム全文をPDFファイルでご覧いただけます。
    家庭医後期研修プログラム「あずさわ」

 日本プライマリ・ケア連合学会の認定プログラムであり、3年間の後期研修終了後には家庭医専門医の受験資格が得られます。診療所の所長を担える力量の獲得を目指し、1年目は屋根瓦方式による初期研修医の相談役を担いつつ、小豆沢病院の内科急性期の病棟を中心にした研修と、小児科・外科などへのローテート研修も行います。2年目は診療所と病院の間をhalf-day-back方式で行き来して、地域での継続医療の視点を学びます。3年目は診療所を中心に研修を行います。3年間の後期研修を通じて、在宅医療に強く、地域を丸ごと診られる家庭医になるための研修を行います。

②病院総合医コース
 3年間の研修期間を通じて、内科急性期病棟を中心にしながら外来・往診・検査などの研修も継続し、在宅医療と高齢者医療に強い、内科ジェネラリストとしての力量を構築します。チーム医療と地域連携のマネージメント力の獲得、リハビリテーション医療の理解を目的に、回復期リハビリテーション病棟と亜急性期病棟での研修も一定期間位置づけます。屋根瓦方式による初期研修医の相談役・指導医なども経験します。後期研修の2年目もしくは3年目には、日本内科学会の認定施設で1年間の外部研修を行って内科認定医を取得し、後期研修終了後の専門性(サブスペシャル)獲得に向けた準備期間としても位置づけます。