医師研修の基本目標と研修プログラム
4月 11th, 2008 by admin
研修目標は以下の4つの柱からなり、基本的診療能力については、さらにどの場面でも必要な基本的力量と各場面毎で求められる力量とに分けて目標立てしている。
① 2年で地域医療を担う医師にとって共通でかつ基礎的な診療能力を身につける。(基本的診療能力)
② 予防・健康づくりから在宅医療、終末期医療まで、地域医療の全体像を理解し、その地域の中で展開する民医連医療・医療機関の存在意義について理解する。(医療観・民医連への理解)
③ 患者にかかわる各職種の役割を理解し、民主的な医療チームを構築する。そのチームが十分な力を発揮するように、リーダーとして働きかけることができるようになる。(チーム医療)
④ 平和で健康に生きる権利、基本的人権について、地域の人々とともに考え行動し、世界に通用する人権意識を磨く。(プライマリ・ヘルスケア、人権意識と行動)
【研修プログラムの特徴】
研修方式は内科、外科、小児科、産婦人科、精神科、救急研修、地域保健研修を必須とする総合研修である。この研修は、内科混合病棟から開始され、外来・往診・診療所研修に重点が置かれているが、三次専門病院でのエレクティブ研修も特徴の一つである。一般の外来で遭遇する疾患には、大多数のcommon diseaseに混じって三次専門病院の適応となる疾患も存在する。そうした疾患を前に、適切な処置を行いながら、すみやかに説明・紹介を行うマネージメント能力、また安定後に戻ってくる患者のフォローアップ能力は、「地域のかかりつけ医」に必要な力量であり、そうした能力(とくに疾患の知識・技術)の獲得には、三次専門病院での研修が有用である。なお、当研修の協力病院は、実際の紹介先病院であり、研修中に培った人的交流は、短期間の研修期間に得られる知識の何倍もの価値をもつことを付け加えて置く。重要な点は、こうした紹介元⇔紹介先の関係は、「在宅診療⇔診療所・外来⇔一般病院⇔三次専門病院」という一連の医療連携のどの部分にも当てはめることができるため、研修期間中に各段階を経験することは、地域における医療連携の全体像をとらえる良い機会となることである。こうした医療連携の中での各段階・各場面で得られた経験を統合し、常に患者中心の医療を実践するための根幹となる姿勢・技術を形成するため、当院研修委員会が、全研修期間通じた指導・援助を行う。したがって、この研修プログラムの特徴は、1)地域・患者志向性、2)総合的・多段階的、3)一貫性・妥当性、の3点であると言える